世界の国々のGDPランキング
現在、その国の経済力を表わす指標としてGDPが使われています。これはGross Domestic Product の略で〝一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額〟を表わすもので、国内総生産と呼ばれています。以前はGNP(Gross National Product) という指標が使われていました。GNPというのは〝海外で働いている日本人も含めて日本人が生み出した価値の総額〟であるのに対して、GDPは〝国内で生み出された価値の総額〟であり、今は一般的にGDPが使われています。
ところで、IMF(国際通貨基金)が発表した2010年の世界各国のGDPのランキングによると、中国が日本を抜いて世界第2位になり、日本は1968年(昭和43年)にドイツを抜いて以降、守り続けてきた世界第2の経済大国の地位を明け渡すということになりました。また、世界各国のGDPの10位までをあげると次の通りとなります。
1位アメリカ、2位中国、3位日本、4位ドイツ、5位フランス、6位イギリス、7位ブラジル、8位イタリア、9位カナダ、10位インド・・・・・ロシア、スペイン、オーストラリア、メキシコ、韓国・・・・・。これを見ると中国だけではなくブラジルが7位、インドが10位とBRICs諸国の躍進振りが目立っており、これからも大きな経済成長が期待されます。
また、米ゴールドマンサックス社が公表した『2050年の世界国別GDPランキング予想』は全世界に大きな衝撃を与えることになりましたが、順位は現在と比べると大幅に入れ替わって、次の通りになっています。
1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位ブラジル、5位メキシコ、6位ロシア、7位インドネシア、8位日本、9位イギリス、10位ドイツ・・・・・ナイジェリア、フランス、韓国、トルコ、ベトナム、カナダ・・・・・。この中では中国、アメリカ、インド3国のGDPが突出することになりますが、BRICsやVISTA等の途上国が大きな伸びを達成するのに対して、現在先進国と言われているG7のアメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの伸びは限定されています。
40年後ということで、必ずしも予想通りになるとは限りませんが、このことをしっかりと理解しておくことが大切であると思っています。