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中学3年生環境講座の開催

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  10月29日(土)、沖縄への研修旅行に先立ち、中学3年生を対象に琉球大学理学部の土屋誠先生にお越しいただき、環境講座を開催しました。
  テーマは『沖縄の自然と生物多様性~サンゴ礁とマングローブ』です。講演の内容は、最初に、沖縄には小さな島々が数多くあるが、150万年ほど前には中国大陸と陸続きであり、多くの動植物が大陸から渡ってきたと考えられる、その後、小さな島々が形成されると、それらの島に住んでいた生物は島の外への移動が困難になり、その島独自の固有種に進化したこと、そのため、沖縄にはヤンバルクイナやノグチゲラ、ヤンバルテナガコガネ等この地域でしか見られない生物が数多く生息していることを説明していただきました。
  次いで、生物の多様性やマングローブ生態系について、数多くのスライドを使って紹介されました。特に、マングローブ植物の落ち葉は直接河口域あるいは海域に流出し、そこに生息している動物達にとって重要な食物源になっていること、また全面に広がる干潟は、これらの動物の食事を通じて、海水の濾過と堆積物の浄化という2つの役割を果たしているとのことです。また、地球の温暖化に伴い、オニヒトデが大量に発生し、世界のサンゴ礁が白化現象という深刻な事態を招いていることも紹介していただきました。70分という短い時間でしたが、生徒達は熱心に聞き入っていたようです。
  講演の後、土屋先生と懇談している部屋に、生徒達がやってきて、様々な質問をしていました。その中の一人は、自宅でマングローブやヒトデを育てており、将来琉球大学の理学部に進む希望を持っているようです。私も本日の講演を興味深く拝聴させていただき、生物の多様性について今一度、調べてみたいと思いました。
  土屋先生には、遠路、本校までお運びいただき、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。