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スピードを上げる

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  民間企業から公立高校に着任して、感じたのはあまりにも変化を好まない風土であるということです。民間企業の場合には前年やったことを見直し、更に改善しようとします。仮に、新製品がヒットしたとしても、次の年には更にこれを上回る商品を発売しようとします。しかし、学校では原則として、前年踏襲型の業務の進め方になっており、余程問題がない限り、変えようとはしません。
  昨今の世の中は、これまで徐々に変化してきたことが短期間で大きく変わるようになってきました。このような時代にあっては何事もスピードが要求されます。学校も例外ではありません。学校においては4月の入学式・始業式から3月の卒業式・終業式までの間に日々の授業、定期考査、体育大会・文化祭・修学旅行等の学校行事が行なわれます。この他に、私学の場合には生徒募集のための広報活動や入学試験がありますが、あらかじめ年間スケジュールが決まっています。また、生徒が毎年入れ替わることもあって、課題があっても新たな検討がなされないまま、従来どおりの学校運営が行なわれることになります。
  そのため、いつまで経っても課題は解決されず、新しい学校づくりはできません。これを防ぐには、早急に検討案をまとめ上げ、円滑に導入をはかっていかなければなりません。学校では全員の意見を聞き多数決で物事を進めていこうとする傾向がありますが、この方法をとる限り、ひとつのことを決めていくのに時間がかかり過ぎますし、無難な結果に陥ってしまいます。そしてうまくいかなくても「全員で決めたのだから」とか、「あれだけの時間をかけたのだから」という言い訳に繋がってしまいます。また、すべての関係者に意見を聞いてまとめようとしても全員の意見が一致することはまずありえません。
  本校は現在新しい学校づくりを進めていますが、これからも環境の変化に即したスピードある学校経営を目指していきたいと思っています。