メープルシロップと黒糖
12月25日(日)、年の瀬を迎え、年賀状の作成や仕事の振り返り、部屋の掃除、資料の整理等を行ないました。企業と違って、学校では遠隔地への出張はほとんどありませんが、今年はカナダへの語学研修旅行と沖縄への修学旅行に随行しました。その時に購入したメープルシロップと黒糖が今もわが家の食卓に載っており、毎日ヨーグルトに入れたりパンに塗っていただいています。
メープルはサトウカエデと呼ばれており、カナダの国旗にも描かれており、この木の樹液を煮詰めたのがメープルシロップです。カナダが実に世界の生産高の80パーセントを占めており、カナダの特産品になっています。製造方法は雪解けの3月~4月に糖分の含まれている樹液を採取し、これを40分の1まで煮詰めて不純物を取り除きます。そのため、保存料や添加物を一切使用していない自然食品です。
一方、黒糖はサトウキビの茎の絞り汁を加熱し、水分を蒸発させて濃縮したものを冷やし固めて作ります。サトウキビは沖縄の気候に適しており県内で一番多く栽培されている作物です。沖縄の方言では「ウージ」と呼ばれ、昔から農家の人達の暮らしを支えてきました。酸性を中和し、不純物を沈殿させやすくするために、絞り汁に石灰を混入して製造しますが、ビタミンB1、B2、ミネラルやカルシウムを豊富に含んでいます。
サトウキビはイネ科の多年生草木で、ブラジルやインド等の熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されており、茎の高さは2m~3m、太さは2cm~4cmになります。原産地は赤道近くのパプアニューギニアで、1万7千年前から作物として栽培されており、琉球(りゅうきゅう)には、インドネシア、インドのガンジス川、中国を辿って伝わったと言われています。
また、近年サトウキビは砂糖を作るだけでなく、葉や絞りカスを利用してバイオエタノールを製造したり、バイオマス発電の材料としての利用も進んできています。身の回りにある食物についても調べてみると、興味深い点が多々あるものだと感じています。