世界のエネルギー需要の動向
グローバル化の進展に伴い、近年新興国が急速な経済発展を遂げるようになってきました。この結果、世界のエネルギー需要は年々増加してきていますが、それぞれの国にとってどのようにしてエネルギーを確保していくかが大きな課題になってきています。エネルギーは食料と水と共に生活に欠かせないものであるだけに、この確保は重要な国家戦略になっています。これまで、世界各国は石油や石炭や天然ガスといった化石燃料を中心としたエネルギーの確保を図ってきましたが、これらの資源は有限であり、いずれ枯渇することは目に見えています。また、燃焼に伴い温暖化ガスが発生するため、環境への影響も考慮していかなければなりません。最近、南極や北極の氷が溶け出していることが確認されており、これが海面の上昇につながり、ツバル等は国土が水没する恐れが出てきています。また、海水温の上昇により、世界のいたるところで珊瑚の白化現象が発生し、魚達の生息する場所が次々と失われてきています。
近年、わが国でも温暖化ガスの抑制をはかるため、原子力発電にシフトする動きが加速され、最終的には発電量の50%を原子力で賄う計画を立てていましたが、東日本大震災によって、エネルギー政策は大きく見直されることになりました。そして、再生可能エネルギーに注目が集まり始めていますが、原子力の代替という位置づけになるためには相当の時間がかかることになりそうです。
これからのエネルギーの動向について注視していきたいものです。