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グローバル化の推進~③日本人の語学力

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  《IMD World Competitiveness Yearbook 2009》

  1月22日(日)、昨日は英語検定を実施しましたが、国際社会で活躍していくためにはコミュニケーション能力が不可欠であり、このツールとしての語学力が重要視されてきています。
  テレビのニュースで国際会議の場面が報道されますが、各国の首脳が母国語ではない英語を使いこなしているのに、日本人だけは通訳を介している姿が目に付きます。近年、グローバル化の進展に伴い、多くの企業では語学力に堪能な人材を求めていますが、企業が求めている語学力の到達度を国別に比較すると、日本は残念ながら最下位になっています。そして、これが海外でのビジネス展開面での大きなハンディになっています。
  日本では通常中学から英語の授業が始まり、大学まで10年間勉強しているというのに、大半の日本人は英語がうまく話すことができません。このことから、日本の学校における英語教育のあり方が論議されるようになり、近年は小学校から英語教育が行なわれるようになってきました。
  しかし、日本人が相対的に「英語下手」になるのは、母国語である日本語と英語との言語学的な距離が大きいということもあるようです。例えば、ゲルマン語系(オランダ語・デンマーク語・スウェーデン語・ドイツ語など)やロマンス語系(フランス語・イタリア語・スペイン語など)の言語は日本語より遥かに英語との共通点が多い言語であると考えられています。従って、英語の習得にはそれほど苦労を要しませんが、英語と共通点の少ない日本語を使う日本人にとっては多大の努力を要することになるのです。逆に、これらの言語を使用する人達にとって、日本語の習得は難しいということになります。
  一例をあげると、アメリカ人国務省研修生が色々な語学の習得に要した時間数を調査したデータがあります。これによるとフランス語・ドイツ語・スペイン語などの外国語における日常生活に支障のないスピーキング能力を習得するのに約720時間かかったのに対して、日本語・中国語・朝鮮語・アラビア語などの4つの言語で同等の能力を習得するには、約2400 ~ 2760時間の集中的な特訓が必要であったとのことです。
  私も幾度となく英語の習得にチャレンジしながら、壁を打ち破れずに今日に至っていますが、日本人にとっての英語力の習得は相当の努力が必要であるのは間違いがありません。単なる座学ではなく思い切って英語を使う環境に飛び込むということが必要なのかも知れません。