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6年間の感謝を込めて  ②

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  現在、わが国においては、いたるところで教育の課題が現出してきています。とりわけ、これからの社会においては、グローバル化がますます進展し、求められる力も大きく変わってきます。まさに本校の教育理念である〝社会で役立つ人材〟の育成が必要になってきているのです。一方で、少子化に伴う生徒数の減少と経済情勢の変化によって、私学の経営は非常に厳しい状況になっており、まさに学校の存続をかけた取り組みが必要になってきています。
  最初に本校に赴任した時に決意したことは『生徒の視点に立った学校づくり』を目指すということでした。この方向が明確になっていないと、生徒や保護者から受け入れられない学校ということになってしまいます。着任後、校外の多くの方から本校に対する評価をつぶさにお聞きしましたが、実に厳しいもので、このままの状況を続けていると早晩学校経営は行き詰まることになるという危機感を持ちました。これを防ぐためには、抜本的に学校のあり方を変える必要があります。そこで、コース制を柱とする学校改革を断行し〝完全週6日制〟〝長期休業期間の短縮〟等の授業時間数の確保を採用することにしました。改革するということは、これまでのやり方を否定することに繋がりますし、この結果さまざまな障害が出てきます。しかし、これらを乗り越えていかなければ新しい学校づくりはできないという思いで、将来のあるべき姿を描き、不退転の覚悟で取り組むことにしました。最初のうちは、この改革が全面的に受け入れられた訳ではありませんが、教職員の頑張りと多くの皆さんのご支援のお蔭で学校改革はほぼ順調に推移してきています。
  現在、本校の学校改革は本年度より『第2ステージ』に入っています。つまり、中学改革を行なった最初の年(平成20年)に入学した学年が高校1年生になったのを機に、すべて国公立対応型のカリキュラムに切り替えました。これは幅広い学習をすることで、将来社会に出た時に必要となる力をつけさせたいという考えです。私の役割はこの第2ステージの基礎を固めるということであり、平成26年以降の『第3ステージ』は若い新しい力で切り拓いていくことが必要であると考えています。そのための体制やシステムも整いつつありますので、円滑に引き継げるものと確信しています。