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海洋大循環

 関東地方は、先日の竜巻に続き突風、雹、雷や雨など大荒れの天気が続いています。異常気象の様相です。
 国立極地研究所などの調査によると、南極大陸周辺の海氷の生産量が大幅に低下しているそうです。南極大陸のメルツ氷河から海岸線を超えて突き出した氷舌に、巨大氷山が衝突し大陸から分離したのが、原因と考えられているようです。
 海氷が生産されると、海水から水分が氷になるので塩分濃度が高くなり、周辺の海水が重くなり「沈み込み」が起こるそうです。このことにより、海洋循環が起こり海流を発生し、南北の気候の差を緩和する働きをしているそうです。この海氷の生産が減少すると、大きな気候変動が起こる恐れがあるとされています。この海氷減少傾向は50年続くといわれています。海水の「沈み込み」は、地球上でもう一カ所、北大西洋で起こるそうです。
 竜巻や突風、雷や突然の雨など、今起こっていることとの関連は分かりません。しかし、地球の大きさと比べれば非常に小さな氷河の氷舌が、地球の約7割を占める海の海流や地球全体の気候にも影響を与えるとは驚きです。また、同じ北極圏にありながら、北太平洋で起こらなくて、北大西洋で起こるのも、ほんのわずかな塩分濃度の違いだそうです。
 遠く離れたところで起こったこと、一見関連性がないと思われるようなことも、実は関連しています。取るに足らないと思われる小さなことも、地球のような大きなものにまで影響を与えます。さて、取るに足らないどのような小さな行動を、私たちは起こしましょうか。