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大阪府公立高校前期募集増へ

 今朝の新聞記事に、「府教委は15日、教育委員会会義を開き、現在の中学3年生が受験する2013年度公立高校入試から、これまで後期日程だけで選抜してきた昼間の普通科単独選抜校などについて、各校の募集定員のうち80人(桃谷高校は40人)を前期募集することを決めた。」(朝日新聞大阪版)とありました。文理学科を有する学校だけでなく、普通科だけの学校でも受験生は複数回受験することが可能になったということです。大阪府の私立高授業料無償化により、公立高の定員割れが相次いでいるので、この対策として打ち出されたといわれています。今春の普通科の後期日程で16校が定員割れを起こし、400名を超える欠員が出ていることが府教委の資料から見ることができます。定員確保の対策として、受験機会を増やすというのであれば、的外れの対策としか言いようがありません。むしろ、二極化がより進むと考えられます。私立校無償化により公立離れが進んだことは、衆目の一致するところではないでしょうか。ということは、今まで授業料のアドバンテージで選ばれていた学校が、少なくないということになります。私立高は、授業料のハンディを教育内容の充実や学校生活全般にわたる満足度を高め「これなら、授業料は高くない」と言っていただけるよう努力してきました。この点が評価されているからこそ、授業料のハンディがなくなり、私立高への流れが加速したと考えています。
 教育現場の抱えている問題は、競争原理を導入するだけで解決するような単純なものではありません。公立高の受験機会が増えるとどうなるのか、中学校現場と受け入れる高校現場とは少し違った見方になりますが、大きな影響を与えることは事実です。また、高校でも私立と公立では違った問題が発生します。いずれにせよ、本校にも在籍数の半数近くが大阪府からの生徒です。入試制度が変われば、入学してくる生徒も今までとは違う影響を受けてきます。この点も含め来年度に向けての対策を考えていきたいと思います。