大卒の進路〜学校基本調査より〜
文科省は今春の大学卒業者の内訳を学校基本調査で発表しました。それによりますと、正規の職業に就いた者が60%、大学院進学者13.8%、臨床研修医1.8%、正規の職員でない者3.9%、一時的な仕事3.5%、進学も就職もしていない者15.5%、その他1.8%です。大学を出ても、安定した仕事についていない者が22.9%もあるということが分かりました。
「『大卒』の持つ意味は変容した。学校基本調査によると、バブル期の90年度の大学進学率は24.6%だったが、11年度は51%。大学進学者は単純計算で10万人以上増え、大学数も507校から780校に激増した。不況や企業の厳選採用で求人は減り『大学を出れば職がある』という親世代の常識は通用しない。」と毎日新聞(8月27日朝刊)は指摘しています。
日本の大学は入りにくいが、入ってしまうとバイトに明け暮れていても簡単に卒業できるといわれていました。そして、就職もできていた時代もありました。しかし、大学さえ出れば安定した仕事に就けるとか、生活は安定するという時代では、もはやありません。このような時代だからこそ、「何をしに、何のために大学に行くのか」をしっかり考え、大学進学をさせる必要があると考えます。そのために、本校では「職業陣インタビュー」、「卒業生に学ぶ」、「職業人に学ぶ」、「1Day College」など中学から高校までの間に様々なキャリア教育を通して、大学進学を含めどのような分野で社会貢献するのかを考えさせるようにしています。これが、本校の「社会で活躍するリーダーの育成」をめざす取り組みの柱になっています。