カワウソ絶滅、タガメも危機に
環境省が28日にニホンカワウソを絶滅種に指定したと発表しました。30年ほど前に国内で確認されたのが最後だそうです。91年に「絶滅危惧種」に指定されていたそうですが、ついに悲しい結果となりました。
あわせて、タガメも絶滅危惧種に指定されていると知りました。都府県によってはすでに絶滅種に指定している自治体もあるようです。タガメといえばきれいな水質と餌が豊富にある環境でないと生息が難しいとされています。
このタガメについては懐かしい思い出があります。私は大阪市の北区で生まれました。当時は梅田の近辺でも少し路地にはいるとまだ舗装されていない道があり、子どもの格好の遊び場でした。淀川(新淀川)も魚釣りや、小学校の低学年の頃は学校にプールが無かったので、水遊びする場でした。淀川の左岸にある長柄運河は幅も狭く水深もそんなに深くないのでよく遊びました。そこで、ミズスマシなどを追いかけているときに、水草の間からタガメが出てきて、その姿と大きさに驚いたことを覚えています。
大都会の中を流れる川が、きれいな水質にしか住めないというタガメがいたほど自然環境が残っていたということになります。その運河も、今は埋め立てられ草の生い茂る窪地になっています。運河を越えていた橋が一部残されており、当時を知る者には郷愁を誘うものになっています。梅田周辺も大きく変わりました。開発と環境保護、これは相容れないものでしょうか。どこかに共存・共栄する道があるように思うのですが。