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不易流行

 俳聖松尾芭蕉が「奥の細道」の旅をする中で体得した概念だと言われています。「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」というものです。「不易」は、いくら世の中が変わっても変わらないもの、変えてはいけないもの、「流行」とは世の中の変化とともに変わっていくものという意味です。学校教育で言いますと、創立の精神が「不易」にあたります。これは変えてはならないものです。その精神を時代の変化や生徒の変化を見据えて行っていく学校改革を「流行」だと私は考えています。学校改革は創立の精神から逸脱したものであってはいけません。だからといって、時代背景や世の中の移り変わりの中で創立の精神そのものを豊かに膨らませていくことを忘れてはいけないと思います。「その本は一つなり」即ち「両者の根本は一つ」です。「不易」があっての「流行」であり、「流行」があっての「不易」です。
 本校の「不易」は「孝道を人間の根本儀と考え、社会のために尽くす精神を最も尊重」するとする創立の精神です。そこから、中高等学校では「人間力」と「学力」を備えた「社会で活躍するリーダーの育成」を掲げています。それを実現させるために「流行」である学校改革を進めています。それが、中学、高校へのコース制の導入です。第一ステージから第二ステージの完成を目前にし、第三ステージをめざしています。進学実績の向上だけでなく、生物学オリンピック本戦出場に象徴されるように「本物の学び」も成果をあげてきています。
 「不易」と「流行」、「その本は一つなり」。これをしっかり位置づけた学校改革を進めていきたいと考えています。