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パラリンピック閉幕

 史上最多の164カ国から約4300人の選手が参加したロンドンパラリンピックは9日の閉会式で閉幕となりました。1948年のロンドンオリンピック後に行われたのが始まりとされていますので、今回の大会が、発祥の地での開催と言われています。
 オリンピックと違って、日本ではTV放送もごく限られていましたが、現地では非常に盛り上がりをみせ、多くの人に感動を与えたとされています。日本選手は前回の北京大会よりメダル数は減ったとされていますが、全力を出し切り数々のドラマを生みだしています。
 競泳女子100m背泳ぎ(視覚障害S11)で金メダルを獲得した秋山里奈選手は先天性の全盲です。蛇行するので、コースロープにぶつかるから、スタートを磨いてきたそうです。努力を積み重ね獲得した金メダルは「きっと、この世で一番きれいな色」とのコメントに私は心を打たれました。
 アトランタ、シドニー、アテネ、北京と4大会連続出場し、合計15 個の金メダルを獲得した水泳選手の成田真由美さんは子どもの頃はプールが大嫌いだったそうです。金メダル獲得の秘訣を尋ねられたとき「簡単にあきらめないこと、あとは仲間を大切にすることですね。」と語っておられます。平凡なようですが、奥深い言葉です。
 私たちは、自分が出来ないことの言い訳として、「何々があったら」とか、逆に「何々がない」からとよく言います。これは、自分のおかれている現状のなかでベストを尽くすという視点が欠落した言葉だと思います。現状を100%受け入れ、そこからどう頑張るかということが大切だと教えられたパラリンピックでした。