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敬老の日

 きょうは、「敬老の日」です。国連の世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としています。今年度、団塊の世代が65歳以上の仲間入りを始めましたので、日本の高齢者人口が3,000万人を超えました。人口比で言いますと24.1%、約4人に1人が高齢者ということになりました。今後、2年ほど急激に増えていくことになります。世界に誇る長寿国日本です。100歳以上の方も5万人を超えるそうです。明治・大正・昭和・平成と生きてこられた方がおられるということになります。
 「老いて智の若きにまされる事、若くしてかたちの老いたるにまされるが如し」(「徒然草」第172段)、と吉田兼好は説いています。老人が、若い人より智においてまさっていることは、若い人が、その容姿において老人にまさっているのと同じだということです。また、「亀の甲より年の功」という言葉もあります。年長者の経験にもとづく知恵や技術は学ぶべき貴重なものです。ましてや日本の高齢者は、戦前・戦中を生きぬき、戦後復興の土台を築いてこられた方たちです。学ぶべきもの、受け継ぐべきものが沢山あります。
 「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」として制定されたのが「敬老の日」です。少子高齢化という難しい課題があります。世界でもモデルがありません。でも、「老人」が大切にされない世の中は、若者も大切にされない世の中であることは間違いありません。老いも若きも全ての人が生き甲斐を持って生活できる世の中が求められています。本校の創立の精神である「孝道」も同じことを求めていると思います。