中学3年生研修旅行を終えて
3泊4日の中学3年生の研修旅行が終わりました。修学旅行という名称を使用せず、研修旅行と銘打っているのは、中学生活の終わりというより、高校生活に向けてという意味合いを強調するところから研修旅行と言う名称を使っています。あくまで次に向けてという位置づけです。もちろん、中学生活の総仕上げという面も含めて考えています。
平和教育、環境教育、そしてファームステイを通して自己を見つめ直す、これが人間教育の大きな柱になると位置づけている取り組み、が研修旅行の内容です。平和祈念資料館での展示、埋め立て地へ向けてトラックが土を運んでいる光景の中での泡瀬の干潟での動植物観察、ファームステイの想いが集約された伊江港での涙を流した閉村式、美ら海水族館で見た魚たち、これら一つ一つが生徒の心にインパクトを与えてくれたと思います。
あの悲惨な戦争が過去に起こった出来事だ、とだけの捉え方をして欲しくありません。二度と起こしてはならないという決意は勿論のことですが、人の尊厳を軽視するような考え方や行動をしていないかという観点から日常生活を捉え直して欲しいと考えています。「人をバカにしたような言動や対応」はどういった道につながるのか、「仲間を大切にする」というのはどういった対応をする事なのか、日々の生活の中で実践できてこそ本物になったといえます。また、「人の心を打つ」、感動するというのは、自分のことだけを考えてする行動の中からは生まれてきません。無私の精神、人のために努力する姿の中から生まれてくるものだということも実感できたと思います。
「経験は人を育てる」といいます。数多くの良い経験ができた研修旅行だったと思います。