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ファームステイ


 本部半島の北西約9kmの位置にある伊江島は、周囲22.4kmの小さな島です。さとうきび、葉たばこ、野菜、果樹、肉用牛、乳用牛等の産業が盛んです。島には高等学校がなく、15歳になると親元を離れ本島の高校へ進学するため、日本で一番早く子どもが自立する島だといわれています。人口が約5000人で牛の方が少し多い島でもあります。
 本校が、この島でファームステイをするようになって7年が経ちます。中学生の頃には、みんなが思春期の課題、一人前の大人になっていくための「自立」という課題をもっています。この頃の特徴は、周りの大人を観ながら、「自分はこんな大人になっていこう」、とか、友達を観ながら「こんな人間になろう」、というように自己を確立していく時期です。ですから、親をはじめ周りの大人に反抗したり、友達と「ぶつかり合ったり」という現象が現れてきます。こういう時期だからこそ、ファームステイが家庭や親、ひいては自分を見つめ直す機会として重要な役割を果たすと考えてきました。過去にも、男子生徒ですが「お父さんと喧嘩して、一年ぐらい話をしてなかった。家へ帰ったらお父さんと話をするように努力します」、と2泊3日のファームステイを通しての感想を述べていたことがあります。
 昨日から農家の皆さんにお世話になっていますが、「なにも言わなかったのに、朝起きたら布団がきちんと畳んであった」とか、「よく手伝いをしてくれる」といったお褒めの言葉を各家庭からいただいています。普段、家では見られないことも起こっているかもしれません。何かが心に芽生えてきていることを期待しています。