PTA秋の講演会
きょうは学園PTA文化教養委員会主催による秋の講演会を実施しました。講師を神戸女学院大学名誉教授の内田樹先生にお願いしました。「生きる力を育てる」という演題で、今回の初めて披露するという「初ネタ」を二つ交えての1時間30分の講演でした。
なるほどと感心したり、本校の進めている学校改革と共通するというか共鳴する点を感じる講演内容でした。
まず、学校はどのような生徒を育てたいかというメッセージを発するところから始まる、と言う点です。創立の精神「孝道」をベースに「人間力」と「学力」を備えた「社会で活躍するリーダーの育成」をめざす、というビジョンを語ってきた私たちの取り組みと共通するものを感じました。「ニーズ」に応えるということについても、それをどうとらえるか、それを調べ調査するだけでなく、その背景を分析し、むしろ「ニーズを掘り起こしていく」姿勢が大切だ、と私は考えています。このことについても背中を強く押された感じがしています。
二つ目に、子どもの成長の捉え方と「学びの起動」についてです。「本物の学び」の追求、環境に対する取り組みをはじめ多くの成功体験をつくらせる仕組みや姿勢が「学びの起動」の仕掛けになると思います。「起動」のスイッチが入れば凄いエネルギーで学びがスタートします。そのためには、ある程度の期間「待つ」余裕、「成長を見守る期間」が必要だということになります。競争や「せっかちに組み替える」ことでは、この機会をつぶしてしまいます。6年のスパンが必要になります。
「知の非対称性」など、まだまだ多くの点がありますが、私にとって共感、共鳴、そして勇気づけられる講演でした。