「急須?・・・」
冬型の気圧配置が強まったきょう、校庭もうっすら雪化粧しました。珍しい雪景色に生徒たちも大はしゃぎでした。年に一・二度あるかないかの珍しい光景ですから、気持ちは良く分かります。
こちらも珍しいというか、驚きの内容がけさの新聞に掲載されていました。「ある人が幼稚園で講演したとき、若い母親に『お茶って自分の家で作れるんですか』と聞かれた。『はい』と答えると、彼女はこう言ったそうだ▼『私のお母さんがお茶を作っているところ、見たことがない。いつもペットボトルのお茶を飲んできた』。・・・料理教室の先生に、急須を『これは何ですか』と聞く受講生がいたという・・・福岡県立高校の家庭科教諭が生徒にアンケートしたら、冬に家で飲むお茶を『急須でいれる』と答えたのは2割しかなかった。授業では急須を直接火にかけようとする生徒もいたという」。(1月28日朝日新聞天声人語)
これを読んで、早速本校の家庭科の教員に聞いたところ、急須を知らない、勿論使い方も知らない生徒が中学1・2年生で見受けられるそうです。その現実をふまえて、家庭科の授業では、急須を使う場面を取り入れるように工夫しているとのことです。食生活にも変化が現れているようです。「骨があるから魚を食べない子どもがいる」という話も聞いたことがあります。好き嫌いで食べないのではありません。綺麗に小骨まで取った魚の食材が売られており、いつもそれを食べているからだそうです。
「コンビニエンス(便利)と引き換えに大事なものをこぼして歩いているようで、立ち止まりたい時がある」。天声人語の結びの文章です。