蝉の初鳴き
試験最終日、静まりかえった校内の玄関前辺りから何かの鳴き声が…。紛れもなく蝉の鳴き声です。いくつかの蝉の抜け殻も発見しました。蝉が鳴き始めると梅雨が明けるという話を良く聞きます。そういえば、週末から天気が良くなり、気温も上がるとの予報がでています。ということは、梅雨明けも近い?
蝉が鳴くのと梅雨明けは関係があるのかといえば微妙です。例年、蝉の鳴き始めは7月の中旬頃といわれています。これは、暦で言うところの時期ではなく、むしろ気温が関係しているようです。30度を超えるような暑い日がやってくると、鳴き出すということのようです。幼虫として3年〜17年も地中で過ごし、夏になると地中に出てくるというメカニズムはどうなっているのか不思議です。素数ゼミのように13年や17年と間違いなくその年に孵化するとなると、なおさらです。正確な時計と周りの環境の変化を敏感に察知する高性能のセンサーを持っていることになります。
自然界に生存する生物は、現代の科学・技術で追いつかない素晴らしいメカニズムを持った物が一杯いるようです。細くて強い蜘蛛の糸、ネバネバしていないのに吸着力抜群のイモリの足、堅くて割れにくいアワビの貝殻など、生物模倣技術として研究されています。人間が研究課題としているものが、すでに自然界には存在しているということになります。
学校生活は、梅雨明けや気温の上昇と関係なく進んでいきます。蝉の正確な時計や高性能センサーを見習いながらも、外的要因に流されない強さも持ちたいものです。