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大学進学を考える

 文科省の学校基本調査によりますと、バブル期の90年度の大学進学率は24.6%だったものが、11年度には51%になっています。また、正規の職業に就いた者が60%、大学院進学者13.8%、臨床研修医1.8%、正規の職員でない者3.9%、一時的な仕事3.5%、進学も就職もしていない者15.5%、その他1.8%と、大学を出ても、安定した仕事についていない者が22.9%というデータもあります。これは、昨年度発表されたデータです。
 大学別、学部別に見ると様子が違います。国立大学の理系は就職する人より、進学する人の方が多い傾向にあります。東大・京大・阪大など旧帝大と言われる大学ほどその傾向は強く、工学部でみると、おおよそ就職1に対し進学8という割合になっています。これが、地方の国立大学になると1対1に近づいてきています。文系でみると逆転し、進学する人より就職する人の割合が高くなっています。旧帝大や文系の他の学部に比べ、法学部は進学率が高くなっていますが、それでも就職する人の方が多いことに変わりはありません。
 理系は大学だけではなく、その先の進学まで考えなければいけないということを示しています。地方の国立大学へ進学しても、大学院で地元に帰ってくるという選択肢もうなずけます。ますます、「何のために、何をするために大学へ行くのか」という大学進学の目標をシッカリ持つことが重要になってきています。大学進学が目的では通用しません。「大学を出れば何とかなる」という時代ではないからです。