「鷹乃学習(たか すなわち わざをなす)」
「立春」から始まる二十四節気も11番目「小暑」を、七十二候では33番目にあたる「鷹乃学習(たか すなわち わざをなす)」を迎えました。「小暑」の次は「大暑」になります。この頃を「暑気」ともいい、「暑気中り(しょきあたり)」、「暑気払い」と言う言葉にも使われています。熱中症など暑さに気をつけないといけない時期です。しかし、昼間が一番長い「夏至」は過ぎ、太陽の照る時間は短くなっています。この辺りでは夏至の頃より日の出が少し遅くなり、トータルで約16分ほど短くなっているはずです。これから少しずつ短くなるのが加速していき、2学期の始業式の頃には約1時間短くなる計算です。
さて、「鷹乃学習」は、5月から6月にかけて孵化した鷹の雛が、この季節に飛び方を覚え、狩りを学び、独り立ちに備えた巣立ちの準備を始めるころという意味です。人間でいうところの「自立」へ向けての旅立ちの準備です。この時期は、学校では1学期の終わりの頃にあたります。さしずめ、新学期がスタートし新しい姿に生まれ変わった「雛」が成長し、それぞれの「自立」へ向けて準備を始める時期ということになるのでしょうか。夏休みがその大切な準備期間となります。どのような「飛び方」や「狩り」を学ぶのか、自分の特性を良く吟味し挑戦する時期です。時間もたっぷりあり、かなりまとまったことができるはずです。「どこまで飛べる」訓練をするのか、そのことによって「どんな世界を見る」ことができるようになるのかが決まってきます。