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「しつけ」

 「しつけ(躾・仕付け)」は、辞書によりますと、「礼儀・作法を仕込むこと。縫い目を正しくするために、仮に糸で縫い押さえておくこと」、とあります。この「しつけが将来の所得格差に関係する」という記事が、きょうの毎日新聞の朝刊に掲載されていました。
 神戸大の西村和雄特命教授(「分数ができない大学生」の著者)らがインターネット調査で「しつけと所得の関係」を調べて発表したものです。それによりますと、「『うそをついてはいけない』という「しつけ」を受けた人は平均年収が約449万円。受けた記憶がないと答えた人は約399万円で、約50万円の差があった」というのです。その他にも「他人に親切にする」「ルールを守る」「勉強をする」という「しつけ」も、受けたという人の年収の方が高く、さらに、これら全てを受けた人とそうでない人では差が広がり、「ありがとうと言う」「親の言うことを聞く」では、あまり差がなく、「あいさつをする」は逆に「しつけ」を受けていない人の方が年収が高かったというものです。
 ここで取り上げられている「うそをついてはいけない」などは特別なものではありません。教えられないと理解できないようなもの、知らないと損をするというものでもありません。ごく普通の当たり前のことです。ということは、親が「仕込むこと(しつけ)」がポイントということになります。
 年収のことを言っているのではありません。「からだ(身)」に、「うつくしい(美)」と書いて「躾(しつけ)」、正しく進むために、あらかじめ方向を示しておくから「仕付け」、大人が子どもに「教え込むこと」の大切さを再認識させられた調査結果でした。