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受験機会の増加がもたらすもの

 中学受験はセンター試験と同じ日に実施されます。大学受験同様、小学校6年生の数は昨年より少なくなり、広き門と言えそうです。ただ、午後入試が行われるようになり受験機会は今まで以上に増えることになります。
 中学受験の場合はほぼ半日で終わりますので、午後入試が行われると一日に2校受験することが可能になり、受験生にとっては選択肢が増えることになります。この選択肢が増えることは多くの者に平等に合格を分けることになるかと言えばそうはなりません。競争ですから寡占が始まります。ひとりで多くの学校に合格する者とそうでない者がでてきます。見かけの広き門に反し、厳しい競争になります。統一日の初日に第一希望の学校を受験し、その後多くの学校の中から第一希望の学校より合格を勝ち取り易い第二希望、第三希望の学校を受験するという「受験スケジュール」を作成することになります。もちろん逆のパターンを考えることもできます。しかし、受験を実施する学校からすれば、初日の受験生は合格すれば入学してくれる確立の高い児童と考えて合否判定を行います。言い換えるとその学校が実施する試験のなかで一番合格し易い試験と言えます。
 経済情勢の影響もあり私立中学受験をする児童が減少傾向にあると言われています。確かに初日の受験率は減少しています。少子化に受験率の低下は広き門を表していまが、受験機会の増加が競争を厳しくしていますので単純に入り易くなったとは言えないと思います。入試まで残り僅かになりましたが、これからまだ力を伸ばすことができます。「受験スケジュール」を良く考えて作成し、「行きたい学校」を手に入れるように頑張ってほしいと思っています。