「橘始黄(たちばな はじめて きばむ)」
きょうから二学期期末考査です。日中は穏やかな気候で暖かいのですが、やはり季節は冬、風邪が流行っているようで体調を崩している人が多いようです。考査中ですので、十分な休養と睡眠というわけにはいきませんが、手洗いにうがいはこまめにしたいものです。
また、きょうは七十二候の60番目「橘始黄(たちばな はじめて きばむ)」です。橘は常緑樹ですので、橘の実が黄色く色づく頃ということになります。赤や黄色に色付いた葉が落葉するのに対し、年中緑の葉をつけているところから「永遠」を思わせるとして喜ばれてきました。京都御所の紫宸殿にある「右近の橘」は有名です。同じミカン科の柑橘類で中国から伝わってきたとされる「からたち(唐橘)」があります。「からたちの花が咲いたよ。白い白い花が咲いたよ。からたちのとげはいたいよ。靑い靑い針のとげだよ。・・・」北原白秋の詩「からたちの花」です。塀の代わりに生け垣としてとして植えられるなどして生活にとけ込んでいましたが、今ではブロック塀に代わりほとんど見られなくなりました。多くの木々は冬に落葉します。葉は低温、特に凍結に弱く、また気孔があるため乾燥にも弱い。冬の低温、乾燥という厳しい環境に耐えるため、それに弱い葉を落として休眠に入り木を守るためです。そんな中でも、山茶花、椿、橘や南天などは緑の葉を保っています。その少し肉厚な緑の葉に薄らと積もった白い雪、そこに赤い実や花とくれば冬の情緒溢れる光景ですが、同時に強さや逞しさを感じさせてくれます。