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「小寒の氷、大寒に解く」


 「寒の入り」から一週間が経ちました。きょうも寒い一日になりました。「小寒の氷、大寒に解く」。大寒の方が小寒よりも寒さが厳しい筈のところ、逆に小寒時より大寒時が暖かいことがあるということをいっている言葉です。この言葉のように、寒さのピークもそろそろ峠を越し、寒さも緩んでほしいと思います。
 寒さが厳しいなか、各地で成人式が行われました。最大の新成人を迎えた昭和45年の246万人に比べ、122万人と半分以下の新成人が大人の仲間入りをしました。少子化が進行していますので、2年後に成人式を迎える18歳、大学受験等に関係する年齢の人口は更に減少し、118万人と言われています。ところが、少子化の流れに逆らうかのように大学が増え、大学進学率も上昇して4年制大学への進学率は50%を超えるようになりました。少子化が進行するなか、戦後最高の大学生の数です。週末から始まる大学入試センター試験も、志願者が約56万人と、昨年より約1.2万人少なくなっているとはいえ多くの生徒が受験します。
 文科省の学校基本調査によりますと、大学(短大を含まず)を卒業しても正規の仕事に就いたものが約63%、安定した仕事に就いていないものが約20%というのが現実です。そのうえ、大卒新入社員の3年以内の離職率が30%を超るという資料を厚労省が出しています。
 「小寒の氷、大寒に解く」。この言葉、物事が必ずしも順序通りにいかないことのたとえとして使われます。将来の進路目標を立て、大学進学を考える、キャリア教育は順序通りにいきたいものです。