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「木の葉の落つるも、まづ落ちて芽ぐむにはあらず」

 「春の気立つを以って也」。きょうは立春、新しい年の始まりです。二十四節気は「立春」、七十二候は第一候「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」です。皮肉なもので、春をおもわせる陽気だったものが立春を迎えた途端、冬の寒さに逆戻りです。高校入試が始まる来週にかけて寒さが一段と厳しくなるようです。
 「春暮れて後、夏になり、夏果てて、秋の來るにはあらず。・・略・・木の葉の落つるも、まづ落ちて芽ぐむにはあらず、下より萌(きざ)しつはるに堪へずして落つるなり。迎ふる気、下に設けたる故に、待ちとる序甚だ速し」。徒然草第155段からの引用です。「春が終わって夏になり、夏が終わって秋が来るというのではない。・・・枯れ葉が落ちるというのも、葉が落ちてから芽をつけるのではなく、木々で兆している新芽に堪えきれずに葉が落ちるのだ。初春を迎える新芽の気を、内部に蓄えているが故に、枯れ葉はあっという間に落ちてしまう」。物事の移り変わりは、古いものが終わった後、新しいものが出てくるのではない。古いものの中に新しい流れが誕生してくるから古いものが終わると教えています。
 中学にコース制を導入した一期生である56期生が大学入試に挑戦しています。今までとは違う大きな流れができています。大学や研究機関と連携した「本物の学び」が定着してきました。入学してくる生徒も、中学では一貫選抜が高校では選抜特進が多くなってきています。第三ステージに向けての力強い新しい息吹が芽生えています。