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新型はクロソイド

 冬季オリンピックが始まっています。メダルには届いていませんが、日本選手の活躍が報じられています。メダル、しかも金メダルに一番近い選手として注目されているジャンプ競技の高梨沙羅選手が、今夜未明に出場します。彼女は、 勉強も手を抜かずに一生懸命頑張る文武両道をいく高校生です。
 ところで、ジャンプの競技台ですが、従来型は30数度の急斜面に踏切台近くでカーブがつけられテークオフの流れで飛ぶようになっています。斜面を滑り降りてきた選手はカーブに差し掛かると一気に強い重力(G)を感じ、それを一つの目安として踏み切っていたそうです。しかし、新型はスタート直後からカーブが始まり、徐々に斜度変化がきつくなるように作られています。最初から最後までGはゆったり変化するので、緩い斜面を滑り降りるようで「全くGを感じないぐらい」という選手もいるようです。それだけ踏み切りのタイミングも取りづらいといいます。このジャンプ台に採用されているのがクロソイド曲線です。日本では蔵王温泉スキー場にしかないようです。
 クロソイドとは曲率半径と曲線の長さの積が一定の曲線で、高速道路のインターチェンジなどにも使われています。運転するものにとってハンドルを切るのが徐々にできるので安全になっています。これがジャンプ競技ではタイミングの取りづらさの要因になっているとは皮肉なものです。風などが大きく影響する競技、そこは高梨選手、みんなを勇気づける大ジャンプをしてくれるものと期待しています。