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サッカー界に広がる「バナナの輪」

 アジアカップをかけて女子サッカーが行なわれています。今晩オーストラリアとアジアの頂点をかけて、なでしこジャパンは戦います。先日の中国との準決勝戦では最後の一分一秒まで諦めないで懸命に戦い勝利を収めた姿は、観ているものに感動を与えてくれました。男子のワールドカップも間もなく始まります。注目されるサッカー界です。
 ところが、このサッカー界でヘイトスピーチ(憎悪表現)が問題になっています。ひとつは、「JAPANESE ONLY」の横断幕を掲げた浦和のサポーターです。矛先は自分たちが応援するチーム、浦和の選手に向けた可能性があるとされています。排他的な意味合いがあり「目にした人の戸惑いと憤りは想像に余りある」、「撤去をためらったクラブ側の責任も重い」と当時の新聞は報じています。また、「一筋の光明は差別的内容を指摘して撤去を迫ったのもまた、熱心な浦和サポーターだったこと。差別に声を上げる人がいる限り、必ずや意識は変えられる」とも。
 もう一つは、今年の4月サッカーのスペイン・リーグの一戦で、相手応援団が選手にバナナを投げ込むという人種差別的行為です。コーナーキックを蹴ることになったブラジル代表ダニエル・アウヴェス(バルセロナFC)選手は、自身に対する侮辱行為として相手応援団から投げ込まれたバナナを拾い、それを素早く食べてからコーナーキックを行ったそうです。彼のとった行為が、人種差別のバナナを食べる=差別反対を訴えるものとして話題と強い共感を集めています。サッカー界では有名選手がバナナを食べている写真を公開し「バナナの輪」として広がっているそうです。