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学びのキーワード「融合」

 「化石燃料と再生可能エネルギーに関する以下の設問」、「植物からエタノールを生成して燃料として利用するバイオマスエネルギー」という文章を見ると生物の分野や理科の内容だと想像する人が多いと思います。これは、今年度東京大学の2次試験「地理」の問題に出てくる文章です。地球温暖化について問うている問題ですから生物分野、地学分野といった理系の知識が必要になります。
 国語や英語といった文系分野の教科の学習において、理系の知識が必要ないとは誰も思わないと思います。その言葉を使って何を伝え説明するか、その内容は当然理系といわれる科学的知識が必要なものもでてきます。私たちは、理系・文系という分け方をついしがちですが、物事の本質を追究する学問においてはこのような分け方は必要の無いことだと思います。ましてや、数学や理科が苦手だから文系の進路を考えるとか、反対に国語や社会が苦手だから理系の進路を考えたりしていないでしょうか。自分はこのことに興味や関心がある、また、時間や労力を惜しまず打ち込める、その内容が理系分野だったからとか文系分野だったから、その分野への進路を選択するということが大切です。
 「学び」のための入り口が、文系・理系といわれる分け方からするとどちらなのかというだけで、そこから先はどちらの分野の学びも必要になってきます。「文理融合」、「教科の融合」というように「融合」を学びのキーワードにしたいと私は考えています。