« 生徒の手による中体連壮行会 | メイン | 高校受験早期化に対する対応を »

公立高校の学区再編とは

 第1回目の中学オープンスクールの申し込みが始まっています。今後、これに引き続き高校オープンスクールと来年度入試に向けての取り組みが本格化します。
 高校入試では、兵庫県の公立高校入試が来年度から学区の再編が行なわれます。現行は16学区ありますが、それが5学区に縮小されます。学区が縮小されるということは、多くの学校の中から選択することができるということですから、選択肢が広がることになります。現行では受験できる学校の選択肢は4〜14校だったのが、再編後は9〜34校に増えます。
 学区再編では、隣の大阪府が従来は4学区あったものが撤廃されたという動きがありました。府公立中学校長会の今春の進路希望調査では、他学区を志望した生徒は前期で3.9%、後期で5.2%だったとしています。この数字をどう見るかということですが、圧倒的多数は従来の学区にある学校、言い換えると自宅から近い通学に便利な学校を選んでいるということになるのではないでしょうか。反面、僅かな受験生が進学特色校と言われる一部の学校を学区を超えて志願していたということになります。
 私立学校はそれぞれの学校が「建学の精神」を持ち、それに基づく特徴ある教育を行なっています。それに共鳴し、元々私学には学区がありませんから居住地から遠い学校を選択するということがあります。しかし、公立高校は私立学校とは設立の趣旨や成り立ちが違います。居住地の近くに「行きたい学校」をつくることが大切であって、学区縮小や撤廃により「行きたい学校」が選択できますというのは少し違うように私は感じます。