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69回目の終戦記念日

 4万7千人の超満員の観客や選手、監督、審判、野球関係者全員が起立して黙祷が行なわれました。第96回全国高校野球選手権大会5日目の正午過ぎ、大阪桐蔭と開星の試合前の甲子園の光景です。また、東京の日本武道館では、約310万人とも言われる戦争の犠牲となった方々の冥福を祈る政府主催の全国戦没者追悼式が行なわれました。きょう8月15日は69回目の終戦記念日です。
 少子高齢化が進んでいますが、戦争を知る世代が年々少なくなっていることは間違いありません。戦後69年を迎え、戦争を知らない世代が全人口の約8割(総務省統計局のデータで計算)となっています。平和な世の中に生まれ、平和な世の中で育ってきた私を含めて戦争を知らない世代が、戦争をどう捉え、後世にどう伝えるかは今を生きる大人の使命と言えるかもしれません。戦争も知らず何不自由なく生きてきた世代だから、わがままで自分勝手な人間が多くなってきたとの批判が聞かれたりもします。しかし、これは今の若者の全体像を正しく捉えた姿とは、私は考えていません。仲間を思い、仲間のために協力したり、育ててくれた親や周りへの感謝の気持ちも忘れていない姿は、本校でも体育大会や卒業式などの行事だけでなく様々な場面で垣間みることができます。甲子園常連校の監督が「感謝の気持ちを大切に指導しています」と言っていました。その為、野球部員に早朝地域清掃をさせているそうです。チームのために自分を捨て走者を進塁させる犠打は高校野球の代名詞になっています。
 子どもたちに負の側面があることは今の時代に限ったことではありません。何時の時代にも共通する課題です。それを克服させ、良い面を伸ばす、それが大人の役割だと私は考えます。