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盆前の台風

 立秋も過ぎ、暦の上では秋になりました。厳しい残暑が続くようですが、台風が接近している影響で暑さは少し和らいでいるようです。
 台風が日本列島に上陸したのは、気象庁の統計によりますと直近の10年間で8月に7個、9月に11個と圧倒的に8・9月が多くなっています。ただ、8月といってもお盆前に上陸したのは11年前といいますから、8月後半から9月にかけてが日本列島に上陸する台風が多いということになります。立春を起算日として210日目にあたる雑節の一つ「二百十日」は平年なら9月1日、閏年なら8月31日となり、立春の変動により9月2日のこともあります。「おい。いるか」/「いる。何か考えついたかい」/「いいや。山の模様はどうだい」/「だんだん荒れるばかりだよ」/「今日は何日いくかだっけかね」/「今日は九月二日さ」/「ことによると二百十日かも知れないね」。夏目漱石の小説「二百十日」の一節です。この日に台風が多く上陸したという統計から決められたかどうかは別として、台風上陸数の多い頃を総称しているようです。また、富山の八尾地域で行なわれ全国的に有名な「おわら風の盆」など、各地で風鎮めの祭と言われるものがこの頃に行なわれます。
 少し早い時期に到来する台風です。コースは秋台風、ノロノロと進む速度は夏台風と両方の特徴を持っているようです。2・3日で3ヶ月分ほどの降水量があると予想されています。11年ぶりとなる盆前の台風襲来。11年前といえば、記録的な猛暑が続いたフランスで1万人を超える死者が出る悲劇が発生した年。クーラーで冷房する習慣がないことが災いしたといわれています。例外や想定外には警戒が必要になります。