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異常気象分析検討会の報告

 気象庁は3日、今年「8月の不順な天候について」異常気象分析検討会を開きその結果を報告しました。
 それによりますと、西日本を中心に記録的な多雨・日照不足になったのは、台風の北上や偏西風の蛇行(日本の西側では南に、東側で北に蛇行)が関連するとしています。それらの影響により前線が本州付近に停滞しやすい状態が続いたからです。偏西風を蛇行させた要因は太平洋東部やインド洋東部で海面水温が高かったことなどが考えられるとしています。
 西日本太平洋側では、1946年の統計開始以来8月の降水量平年比が301%と最も多く、日照時間平年比は54.6%と最も少ない記録となったようです。1時間降水量が50mm以上や80mm以上となった観測回数は増加傾向にあり、日本の上空の水蒸気量にも増加傾向がみられるとしています。このことは、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第5次評価報告書第1作業部会報告書で、「地球温暖化の進行に伴って今世紀末までに、我が国を含む中緯度の陸域のほとんどでは極端な降水がより強く、より頻繁となる可能性が非常に高いこと、大気中の水蒸気量が世界平均で 5~25%増加すると予測」していることと重なります。我が国の短時間強雨の増加傾向は、関連性をより確実に評価するためには今後のデータの蓄積が必要としながらも、地球温暖化の可能性を指摘しています。
 地球温暖化対策の取り組みと防災・減災対策やその準備は待った無しといえます。