「本物の学び」
「校長先生が到着されたら晴れてきました」と満面の笑みで田中教授がJR鳥取大学前駅のホームで迎えてくださいました。一昨日、私はアカデミックサマーで毎年お世話になっている鳥取大学をお礼と見学を兼ねて訪問しました。
確かに到着直前まで小雨まじりの曇り空でしたが薄日が射し、晴れ間も広がる中、清々しい気持で新緑の鳥取キャンパスに入りました。この後訪ねる米子キャンパスも含め本校生徒をご指導いただいた10人の先生とお話しさせていただきました。どの先生もアカデミックサマーが大変意義深いこと、そして雲雀丘の生徒はまじめに一生懸命勉強するので自分たちも気合が入るとの話をしてくださいました。
生徒2人に大学の先生が1人の割合で、また大学院生にもご指導いただいています。大変な負担をかけているので申し訳ない気持ちを伝えると「教えるほうも勉強になります」と笑顔を返してくださいました。
豐島学長は歴史にもご造詣が深く、鳥取大学のキャンパスに前方後円墳の墓が二つも発見されたことなどから古代のこの地の様子を、興味深く、楽しく聞かせていただきました。そのあと、医学部などの教育・研究設備も見学し、その充実ぶりに驚きました。このような素晴らしい環境で大学の先生方から指導を受けられる生徒たちは本当に幸せだと思います。まさしく「本物の学び」です。
雲雀丘学園は前校長の影浦先生が「本物の学び」を提唱され、机の前だけの知識の勉強ではなく、自分が将来どんなことをやりたいのか、どんな貢献をしたいのかをしっかり考えて勉強することに重きを置いています。大学の研究室で先生と一緒に実験などを行い、直接指導を受けることで生徒は何のために勉強をするのかをつかんでいきます。
雲雀丘学園では毎年夏休みの期間、20名が2泊3日で鳥取大学のアカデミックサマーに参加しますが、出発する時の生徒の顔と、研修を終え、帰途につく生徒の顔は全然違うそうです。生き生きと目が輝いています。夢と目標を携えた生徒はその後の学園生活を自ら積極的に送っていきます。
「何のために勉強するのか。」本物の学びを通して、一人でも多くの生徒が目標を持って学園生活を送ることを願わずにはおれません。
(写真:昨年度のアカデミックサマーin鳥取大学の様子)