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親孝行・やってみなはれ
2022年10月21日
亡父
亡父についてです。膠原病により85歳で亡くなりました。稀に高齢の男性が罹患し、その場合、過労が引き金となります。
退職後、亡くなるまで日本SO(スペシャルオリンピックス)尼崎支部の支部長をはじめ、いくつか「長」の肩書きを持っていました。校長経験者は何かと「長」を依頼されるようです。その肩書きをむしろ欲してふんぞり返るだけの者もいますが、父は違いました。必ず「名簿」がセットでついてきたのです。膨大な名簿を抱え、たまらず表計算ソフトの勉強を始めました。
亡くなるまでに作り出した名簿は、B4で優に広辞苑3冊分。慣れないExcelに失敗の連続でしたから、連日半徹夜でPCに向かうことが常態化していました。過労にもなります。
膠原病が判明した日は、高熱と血尿が出ていたにもかかわらず、母の制止も聞かずにSOの幹部会があるから、と出かけようとしていました。
自分のことはいつも後回し。人様のことが先でした。
信治郎先生は常々「陰徳陽報」を口にされていました。しかし、信治郎先生はご自身の陽報には無関心でした。父も同様だったのでしょうか。損な生き方をしたかもしれない父ですが、私にとっては英雄です。
(雲雀丘学園小学校 メディア教育専科 松本 尚樹)