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親孝行・やってみなはれ
2023年04月07日
道しるべ
仕事熱心で家族思いの父と、自分のことはいつも二の次で子どもたちのことを最優先にしていた母。そんな両親の元で育った私は、ずっと親に甘えて大人になった気がします。
道に迷ったときは父に相談し、辛いことがあったときは、何でも母に相談して、私の道しるべや支えは、すべて両親でした。
大きな病気一つしてこなかった父が、63歳のときに急に体調を崩し、3年間の闘病生活の末に他界してしまい、道しるべを失った私たち家族は、これから先の不安をどう乗り越えたら良いのか、途方に暮れてしまった日のことを、今でもふと思い出します。その時から、今度は母が父の代わりになって、私たち姉妹の道しるべとなり、どんなときも支えて、父親と同じように守ってくれました。
父がいつも話してくれた言葉の一つに「友だちは宝物」「まわりの人を大切に」という言葉があります。父の最後のお別れの時も、たくさんの友人や知人に囲まれて涙で見送られていた姿に、その言葉の意味を知った気がしました。
親には心配ばかりかけてしまっていた私が、今はいない両親にできる親孝行は、両親から与えてもらったことを、次は子どもたちに与えながら、子どものために道しるべになっていくことかなと、今改めて親の姿を振り返り、これからも心に刻み続けていきたいと思います。
(雲雀丘学園幼稚園 年中担任 大下 馨)