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親孝行・やってみなはれ

2025年03月10日
親孝行についてあるイギリス人が考えたこと

私の知る限り、親孝行の概念は日本社会ほど英国社会に深く根付いていませんので、このテーマについて深く考えたことはありませんでした。
このことについて考えて、人生の多くのことと同様に、親孝行には良い点と悪い点の両方があると思うようになりました。一方では、親を尊敬すること(彼らが尊敬に値する人々である限り)と他人を大事にすることを学ぶことは、親孝行によって育まれる素晴らしいことです。他方では、特に学校や職業の選択などの重要な決定において、盲目的に親に従い、自分で考える能力を欠くことは、自分の人生や社会全体に有害な影響をもたらす可能性があります。
イギリスで義務教育は16歳までで、大学は18歳からです。その間の2年間には教育を続けたい人はほとんど「A Level」という資格を勉強します。学校によりできる科目は違いますが、どこの学校に行っても科目の選択はいくつかあります。私は自分が勉強したい科目三つ選んで、両親が勉強させたい科目一つも選びました。実は、私の両親は2人とも先生でしたので、学生のとき何回も役に立つアドバイスなどをしてくれましたが、その一つの科目を選んだのはミスでした。授業に行くのは辛かったです。頑張ったら、何者かになる可能性はありましたが、他の勉強やスポーツなどで頑張りたかったので、全部の管理がうまくできなくて結果的にはその科目を最低なレベルでしか合格できませんでした。その経験から私が決めたのはできる限り、自分で自分の道を決めようと思いました。そのときから、親のサポートを持ちながら、自分が決めた道を歩いています。
結局のところ、親の希望、信念、価値観に従うべきときもあれば、従うべきでないときもあるでしょう。この学園の生徒、保護者、教師が協力して、必要なときに賢明な選択ができる立派な若者を育てていきたいと思っています。
(雲雀丘学園中学校・高等学校 グローバル探究部 外国語科 スティーブンスワン)