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NZ比較文化研修報告書

「スポンジのように」 N.H.
白い雲のたなびく島、New Zealand。その地に着いた時の第一印象は雲が低いが美しい青空と豊かな森林、そして澄んだ空気だということでした。夜7時を過ぎてもまだ明るく、夕日が見られる事に妙な感覚だったと今でも蘇ります。
 自然を守り、文化を大切にして自分の民族に誇りをもっているマオリとの出会いに心打たれました。というのは、今まで日本人であるという事に誇りを持って堂々とし、日本文化について完璧に知り尽くしていなかったと気づいたからです。
そんな思いの中、お世話になったホストファミリーは若い夫婦と3人の元気な子供がいる、明るい笑いの絶えない家族でした。兄弟のいない私にとって最初はどんな風に接していけばよいか解らず悪戦苦闘の日々でした。時には日本食でのトラブルや会話での考えのすれ違いで口論になった事もしばしばありましたが、あきらめて我慢するのではなく、心の内をopenに話さなくては生活できない国なので、思い切って話し合いの場を作り、たどたどしい英語で一生懸命に伝えた時、理解して下さり、伝わった喜びと今まで受験英語くらいしか使わなかったのに、初めてそんな風に思いを打ち明けたと言う事が変な感じでした。しかし、そこからはどんなに些細な事でも自分から進んで話をするようになり、ハイキングに連れていってくれた事などと考えられない体験をさせてもらったことが思い出深いです。なによりもそこには常に笑っていた自分がいました。
その背景にはいつも恵子さんの存在がありました。母のように相談しても親身になって聞いてくれ、影ながら成長を見守っていてくれた太陽のような人でした。彼女がいたから、ここまで成長できたのかもしれません。
授業はGeneral Englishのクラスに参加してからは毎日が新しい発見の日々でしたが、共に学び、お互いの国について話ができた事や冗談を言えるまでの仲になれた事が一番の思い出です。
私は、この研修を通して本当に沢山の事を学びました。国が違っても、共通語で話せる楽しさや互いに受け入れて理解する事で視野が広がり、新たな道を切り開いていけるのだと身をもって体験した事。離れることで初めて気づいた両親の愛情の深さや有難さ・・・
この9週間、あっという間だったけど本当の子供のように接してくれたホストを始め、貴重な体験をさせてくれた両親やその他様々な面で力になってくれた人達に感謝し、このように学んだ事をスポンジのように吸収し、これからも今以上に英語と深く関わり、夢に描く事に向かって進んでいきたいと思います。