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比較文化研修生徒報告書

「宝物の9週間☆」  A.N.
 宝物は何?と聞かれたら「この9週間の思い出」と答えます。それぐらいニュージーランドでの日々は、キラキラ輝いていました。
 ニュージーランドと日本とでは、違うと思ったことがいくつもありました。ニュージーランドの人は、家族と過ごすことを大切にしていて夕食のときに今日は何があった、こんなことをした、などの会話も大事にします。でも私はなかなか話し出すタイミングがつかめなくて最初の頃はみんなの話をニコニコ聞いているだけでした。ホストファーザーによく話を振ってもらっていたのですが、これではいけないと思い、小さなことでもいいから自分から話し掛けていくように心掛けていきました。
 ニュージーランドの人は男女問わず子供もみんなで家事をします。だから私もお手伝いしようと思って、「何か私にできる家事はありますか」と聞いたところ毎夕食時に食器を並べてほしいと言われたので、それだけをしていたのですが、今思うともう少し自分から積極的に他の家事も手伝えばよかったと思います。
 ニュージーランドの人は、知らない人同士でも極普通に笑顔で挨拶をします。挨拶をされたらやっぱり嬉しいもので、今度は自分からしようと言う気持ちにもなります。小さな優しさでもこんなに嬉しい気持ちになるんだなと思いました。
 ホームステイが私の1番の思い出です。最初の頃は緊張と不安で自らダイニングにも行けないほどでしたが、2,3日してくると徐々にそれは解消されていきました。私のホストファミリーはお母さんのAnne、お父さんのRay、娘のDevon、息子のTravisの4人家族でした。みんな場の空気が読めるとても優しい人達でした。私が喉を痛めたとき、わざわざ薬局まで行ってのど飴を買ってきてくれたりしたときなど、しみじみと人の優しさを感じました。本当の家族の様に接してくれて、いつも親切にしてもらっていたので別れるときは本当に辛かったです。Farewell Ceremonyの日、まさか泣くとは思ってなかったのにホストファミリーとハグした瞬間、涙がこみ上げてきました。ホストブラザーは「奈央が写真を見さえすれば、いつでも僕たちに会えるよ。」と言ってくれたことは今でも心に残っています。
 言葉の壁はやっぱりあって、何度も不安になったけど、ホストファミリーの人達はちゃんと理解してくれようとしてくれました。その度に私は、文化、人種、考え方の違いはあるけれど、お互いを理解するためにはコミュニケーションをとることが重要だということを実感しました。私にとってこの研修は一生の財産となり、自分を成長させたものとなったと思います。