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模試と偏差値と大学 3

 今回は、偏差値の計算の仕方について書きます。偏差値を英語でいうと、T-scoreといいます。偏差値を計算するのに欠かせないのは、平均・分散・標準偏差です。まず、平均はみんなが知っているとおりのもので、英語でいうと、averageとかmean valueとかいいます。(正確には平均値というんですけど)また、高校1年生の確率で習う期待値(英語でいうと、expectation)と同じなのです。つまり、各個人の点数を全て加え、総人数で割った値です。おそらくテストには欠かせない数字ですよね。次に、分散ですが、英語でいうと、varianceといいます。これは、各個人の点数から平均を引いた差を全員とり、その値を二乗して全員分加えたものを総人数で割った値です。二乗することにより、すべての値を正にし、その平均をとったものですから、当然分散の値も正となります。そして、その分散の値のルート(平方根)をとった値が標準偏差です。(英語でいうと、standard deviation)分散が大きくなると、標準偏差も大きくなり、分散が小さくなると、標準偏差も小さくなります。その値が表している意味は点数のばらつき具合といわれています。平均あたりに人数がたくさんかたまっているときにはその値は小さくなり、平均から離れているところに人数が多ければ、その値は大きくなります。特にあらゆる点数にまんべんなく人が散らばっていれば、その値は非常に大きくなります。そして、偏差値は平均の人が50になるように、自分の点数から平均を引いた値を標準偏差で割り、10倍した値を50に加えたものです。つまり、標準偏差が10になるように、点数を換算し直した値なのです。今現在は、コンピューターが発達し、これらの値もボタン1つででるようになっていますが、数学に興味があるものは一度自分で計算してみてはどうでしょう。面白いかもわかりませんよ。次回は、偏差値と大学についてです。