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センター攻略/古文・漢文編

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title20061229_2.jpg 18年度が江戸の歌文集、17年度が中世の寺社縁起、16年度が江戸の擬古物語で、ここ3年ほどあまり有名ではない出典からの出題が続いています。センター古文では、従来から有名な作品のよく知られた場面が出題されることはほとんどありません。これは、既読、未読による不公平感が出ないよう配慮したものかと思われます。ですから、教科書や参考書などのきまった文章で、その中に出てくる、きまった意味だけしか覚えないという勉強方法では、センター試験の出題に対応できません。確実に応用のきく古語の学習に力を注ぐ必要があるのです。
 単語集を活用して語彙を増やす場合、重要な訳語だけに山をはつて覚えるのは禁物です。できれば単語の本質的な意味を把握して、それがどのような意味に派生展開するのかを理解する必要があります。これまでにセンター試験では、様々な作品が出題されているので、過去問を利用して読解演習するとよいでしょう。その際、過去問の問題を解く事をメインにするのではなく、読む作業に徹底的に集中するとよいでしょう。

title20061229_3.jpg 18年度が明代の随筆、17年度が歴史評論、16年度が説話、と出典傾向にとくに特徴は見られません。そもそも漢文読解の学習は出典の特徴を見すえた演習はしないので、このような出典のばらつきに配慮する必要はありません。本来漢文は、外国語にも等しいのですから、国語の中では最も難度が高い科目となるはずですが、実際は、返り点にしたがって読む基本的な知識があれば、漢字の意味から文脈を理解でき、さほど難しいものではありません。むしろ国語三科目の中では最も取りかかりやすいものといえます。ですから、漢文の学習において重要なのは、返り点にしたがって読む知識でも、独特の読み方を要求される句形のあり方を完璧に理解することです。ただし、18・17年度と、2年続けて書き下しの設問が姿を消して、内容読解をより重視する問題構成となっています。いずれにしても、句形を直接問わないにせよ、文章全体を読解するために句形の知識はなくてはならないものですから、それをより応用できるようにするための演習が必要です。多くの文章に当たり、漢文独特の読みを体得するように心がけたいものです。