京大二次 英語の対策
5月19日(土)に高校1年生保護者を対象としたコース説明会がありました。その席で私は京大の二次試験・英語について特進Ⅱの保護者の皆さんにお話をさせていただきましたが、今日はその内容をまとめて、他の興味ある方々にも発信したいと思います。
京大二次では文系はもちろんのこと理系であっても、高い英語力が要求されます。それは、近頃では研究成果を世界に発信する時、ほとんど英語を用いてなされるので、論文を英語で読んだり書いたりできなければ研究者として成功できないからです。大学に入ってから、英語の解釈や文法を学習している余裕はありませんから、この大学は英語の学力がしっかりした学生を入学させようとするのです。
1)問題の特徴(理系・文系共通)
長文2題(各500語ぐらいの長さ)を読んで、部分和訳をする。
5行ぐらいのまとまった日本文の全文英訳 2題
この2種類の問題のスタイルはずっと継続している。
2)対策について
★長文読解に対する対策
長文問題の語彙は他大学に較べて難度の高いものが含まれている。学校の教科書の語彙が約2000~2500語、受験に必要な語彙が約5000語と言われているが、京大の長文の語彙はその比ではない。分析によると10000語とも15000語とも言われている。つまり必ず知らない語が出ると考える方がよいだろう。また内容も科学的なもの、哲学に関するものなど、慣れない受験者には日本語で読むのも難しいほどのものである。ここで求められているのは、学問をする上での緻密な論理的思考の力である。
では、それにどう対応するか。いよいよ本題に入る。
①文法力をしっかりと身につける
問題文には一つの文が長く、その構造も難度のあるものが含まれる。文を大きな固まりにわけ、固まりと固まりとの関係を理解し文脈をつかんで理解することや、わからない単語を類推するのは、文法や統語の知識による。知らない言葉がある時は、英文の構造から品詞を類推し、文脈から語彙の意味を類推することになる。
②語彙を増やす
いかに文法の力があったとしても語彙力がなければ、文の理解は難しい。上で述べた知らない語を類推する力は、わからない語彙がさほど多くない場合に可能なのであって、1行に3つも知らない語があるようでは、類推のしようもなくなる。教科書に出る語だけではなく、授業中に教師が説明する語彙や模試に出てわからなかった語彙は、貪欲に自分のものにしていく必要がある。また過去問にもあたって、語彙を増やす努力がいる。
ここまで二つの大切なことを書きましたが、さほど目新しいことではありませんでしたね。この二つのことをやれば、難問中の難問といわれる京大の長文に対応できるのでしょうか?ほかになにか役に立つ方法はないものでしょうか。このブログを読んでいる皆さん、一度考えてみてください。明日、この続きを書くことにします。 (文責:田畑保行)