京大二次 英語の対策(その3)
★英作文に対する対策
英作文は、だいたい5行ぐらいのこなれた日本文が2つ出題され、全文英訳が求められる。解答の書き方としては、与えられた日本文を逐語英訳するのではなく、文章全体として何を伝えようとしているのかを把握し、それを英語で表現することが大切である。
解答はいくつもある。1つの日本文を英訳する場合、日本文が長ければ英文が2つになることもよくある。使う語についても複数の選択がある。つまり正解は多くのバリエーションを持つのである。
模範解答があってそれに近づけると言うより、伝達する内容を自分の英語で表現するクリエイティヴな力が試されるのである。
そこで必要なのは複数の文で構成される、まとまりのある英文を書く技術である。接続詞の使い方になれたり、前文の理由を説明したり、前文の内容をさらに深めたり、例をあげて説明したり等々、英語を有機的集合体(discourse)として作り上げる力を育てなければならない。といえばずいぶん難しく聞こえるが、要はやや長い英文を書く練習をすることである。
ところで先日、複数の現役の京大生から駿台の神戸校の講師の話として、京大の英作文の採点法について聞いた。すべて減点法だという。だから上等な文を書くよりも、自分が自信をもって使える英語で、文法ミスを極力なくして、確実に日本文の内容を英語に移し換えることを心がけるのが答案を書くときの心得であるという。 (田畑保行)