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「風と太陽」?

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8月21日朝日新聞夕刊『窓』から  ──────────────────────────

「今春の大学入試は教員養成学部の人気低下が目立った。主力の国立大では志願者の合計が初めて5万人を割り、志願倍率も大きく下がった。

 予備校などの模擬試験結果をみると、来春は志願者がさらに減りそうだ。駿台予備学校が6月に行った模試では、教員養成学部の志望者数は、前年を100とした指数でみて、国立大が93、私立大が98にとどまった。6月のベネッセ進研模試でも、国立大教育学部の志望者指数は89だった。この模試では、教育学部で教職をめざさない「ゼロ免課程」志望者が119と大幅に増えている。教育学部をめざす受験生の中でも教職離れが進んでいるわけだ。
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 団塊世代の教員が退職して採用が増えるのを見込んで、数年前まで教育学部の人気は上昇していた。それが一転して敬遠されるようになったのは、なぜだろうか。予備校などの見方は一致している。
 景気が回復して、受験生の「資格志向」が弱まった。教員免許も資格の一つだが、10年ごとに白紙にする更新制によって資格としての魅力も薄らいだ。このところ続いた教育論議で、教師という仕事の難しさに目が向くようになった──────。

 教員免許更新制の導入に際して、中央教育審議会は「自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ていくという前向きな制度である」と答申した。
 高らかに掲げた理念だが、未来の教職を担う若者には届いていない。」