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センター試験

 私の担当教科は英語なので、センター英語について少し感想を書いておきます。
昨年の問題で新傾向だったのは、第4問Bの屋久島ツアーの広告文の読解問題でしょう。これは文部科学省の一貫した方針である「日常生活に密着した英語を身につけ」るべきであるという意向を長文問題に反映させた出題で、この出題傾向は今後さらに強くなっていくものと予想されます。「日常生活に密着した英語」といえば、オーラル・コミュニケーションという科目ののテストというべきリスニングテストが実施されてから3年目になります。この科目が設定されてからかなりの年月を経ていますが、なかなか実施に踏み切れなかったのは、試験会場にスピーカーで音声を流すのは公平を欠くという判断からでしょうが、それを各受験生にICプレーヤーとイヤホーンを配布することで乗り切ったようです。この方法だと事故が起きても、個人単位ということになり、会場全体が被害を受ける事は避けることができます。私が受験生のときは(随分昔の話になりますが)、私が受験した大学のリスニングテストは現在普通に行われているのと同じスピーカーの方式でしたし、個別の大学のリスニングテストは現在でもスピーカー方式でしょうから、ICプレーヤー方式は全くの新機軸といった感じがします。苦肉の策といったところでしょうか。

 センター試験は1月19日(土)に公民・地理歴史・国語・外国語の4教科、1月20日(日)に理科①・数学①・数学②・理科②・理科③の2教科についてそれぞれ行われます。
試験会場は男子は関西学院大学、女子は園田学園女子大学です。受験に際しては、9月配布の「受験案内」や、受験票に添付の「受験上の注意」などの冊子等を良く読み、間違いのないように十分注意をして下さい。
 受験の上で注意しなければならないのは、何と言っても問題量でしょう。試験時間に比べると問題量が多い。従って、おっとり構えていれば、時間不足になります。時間配分に留意して、てきぱきと片付けなければなりません。センター試験は時間勝負といった側面があります。普段自分の部屋では簡単にできる問題も限られた時間の中で急かされると意外に躓くものです。問題のパターンは大体毎年似通ったものなので、時間配分に関してはある程度練習可能です。年明けに行ったパックVやサテラインなどはそのためのものなので、熱心に受講した諸君はそれなりの成果が期待できる筈です。
正解は明くる日の新聞の朝刊に発表されます。(正解はほかにも予備校などがインターネット等を通じて発表しますから、確実に入手可能です。)解答はマークセンス方式なので、採点に際して主観の入る余地はありませんから、解答者自身が簡単にしかも正確に自己採点することが可能です。問題用紙は持ち帰ることができますから、諸君が試験場でしなければならないことは、解答用紙に自分の解答を正確にマークすることは勿論のことですが、問題用紙にも自分が解答した番号をしっかりマークすることです。次にそれぞれの自宅でしなければならないことは、自己採点して自分の点数を計算、確認しておくことです。そして、その点数を持って登校して下さい。
 それでは登校して何をするかと言いますと、ベネッセ、河合塾、駿台、代々木ゼミ等々の予備校から送付された個人カードに各科目の得点と志望校を記入してもらいます。それを受け取った予備校は全国集計をして、偏差値を出し、諸君の志望校に対する判定をしてくれます。即ち、受験生に個人のデータを提供してもらう代わりに、その判定結果を提供するという仕組みなのです。これらのデータは、諸君が過去3年間、先輩たちの受験資料の恩恵に浴したように、今度は諸君が後輩を潤すということになります。
 1月21日には必ず登校をして自己採点をして下さい。

文責: 山本正彦