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不本意の春(2)

 昨日の続きです。昨日は大半が浪人生活の話になりました。

 もちろん、昨日も冒頭に書いたとおり、3月入試で一発逆転は可能です。少しでも可能性があれば、なりふり構わず、のちのち心残りがないように、最後まで粘り強く挑戦してください。向こうから断られる前に、こちらから引き下がる手はありません。

 しかし、今年度内にはもう挑戦すべきターゲットのなくなった人は、すぐ来年度に備えて準備すべきです。
浪人をして来年度に再挑戦するためには、先ずは今年度の失敗の原因を検討することから始めるべきでしょう。不合格の原因はいろいろあると思います。来春の入試のときまでにはそれらを克服していなければないのですから、それらを摘出し、対策を講じなければなりません。

 浪人をする場合、大別をすると、予備校に通う場合と、自宅で勉強する場合があります。

予備校入学の場合
 予備校へ入学する場合は、先ず、失敗の原因を検討した結果とこれまでの自分の偏差値などの自分の実力をふまえ、目的とする大学などに合った予備校、コースを選ぶことが大切です。世間によく知られた有名予備校だからとか、浪人友達と一緒に行きたいからだとかいった安易な選び方で予備校を決めるのは危険です。時間の無駄というものです。それに、予備校に行けば学力がつくというものでもありません。勉強というものは最終的には自分が孤独にやるもので、何かを理解したり、納得するのは他ならぬ自分がするのです。他人ができるのは助力だけで、当人が理解したり納得しなければどうすることもできません。実力がつくのは、自分が勝手につけるもので、他人にはどうにもならないものです。立派な予備校も君たちが上手に利用しなければ、単なる金食い虫にすぎません。要は利用の仕方次第です。

自宅で勉強の場合
 昨日時間について書きました。警戒すべきは「気分」で、これをコントロールすることが肝要で、1日の生活スケジュールを立て、それに沿って、いわば、「時間で自分を縛って」生活してください。たまに調子に乗って勉強しすぎることがあっても、その後は、なるべく早く元の生活リズムに戻してください。
当然、学習計画はしっかり立て、定期的に進行状況を点検し、計画の見直しをする必要があります。そのためにも実行できそうもない無理な計画をたてずに、少し控えめな方がいいでしょう。進行に沿って軌道修正をすることです。
一人で勉強しているとどうしても独善的になりがちです。それを防ぐには予備校などの模擬試験を定期的に受けて、自分の学習の進捗状況を客観的に確かめる必要があります。

気晴らしについて
 人間というものは四六時中、緊張できるものではありません。しかし不安が手伝い、「勉強しなければ」という強迫観念と、勉強しないことへの恐怖感に急かされて、ついダラダラと机に向かっていることになりがちです。現役の時は高校生活という現実があり、生活は変化に富んだものでしたが、浪人生活というものは単調そのものです。従って、生活にメリハリをつけ、変化をもたせる必要があります。息抜きが必要で、睡眠以外の休息時間をとってください。体を動かすことが少ないので、軽い運動をしたり、散歩をするのも良いでしょう。趣味の時間を設けるのも一法です。読書が趣味ならば受験勉強と一石二鳥です。

 文責; 山本正彦