「”サラリーマン研究員” 社会に貢献する」
― 「職業人に学ぶ」生徒感想から ―
朝倉義裕 さん (シスメックス株式会社)
企業の「研究者」はどんな仕事をしているのか? 研究者になるためには? 企業の研究者としてあるべき姿とは? など,皆さんが抱かれているイメージに沿って私の経験も交えながらお話したいと思っています。
〔生徒の感想〕
- 社会に出てサラリーマン研究員になり研究を続けていくことは難しそうだと思った。学校や日常生活の体験から将来のことを決めていったということだが,やはり学校生活での体験は大切だと思った。自分も理系か文系かを決めるのにとても迷ったし,生物か物理かを決めるのにも時間がかかったので,今回の話を聴いていろいろな選択肢があることを知ることができてよかった。自分の進路に必要なのは何かということが少しだけわかった気がする。
- 人生において大切になる選択も案外単純なきっかけが重なってするものだとわかった。大学院の研究室のリアルな選び方や大学だからこそできる研究の内容が聞けてよかった。会社の仲間と新しいものを作り社会に貢献できるのがとても魅力的だ。とてもおもしろかった。
- 可能性や将来の視野を広げるためにたくさんのことに興味をもちいろいろな経験をしようと思った。話が大きくてとても楽しかった。化学系,物理系に進みたいと思っているのでとても参考になった。
- 医療機器の研究,開発だったからMRIやCTなど検査機器を開発していると思ったけれど血液成分を調べる機器を作る会社だったので驚いた。医療機器のことについてもっと知りたいと思った。
- 今進路のことでいろいろ悩んでいるが,小さいときに一度でもなりたいと思っていたことが今につながっていると聞いて驚いた。人のために何かをするためにはその人の立場になりきって考えるということを学んだ。デバイス研究はすごいと思い,物理化学を研究することに興味を覚えた。
- サラリーマン研究員という仕事は聞いたことがなかった。いろいろな仕事があることを知った。医療機器によってたくさんの人の命が救えるのは素晴らしい。物理化学もいいと思った。新しいものを作るということに興味があるのでこの講座を受講できてよかった。そして社会貢献できる会社に入りたいと思った。ただ対象が少ない機器を作りたいと思っても,会社の利益が上がらないと許可が下りない聞き,残念だと思った。
- サラリーマン研究員と大学の研究員との違いをしっかり説明してもらえたのでよかった。医療関係の道に進むといってもいろいろな道があるのだと思った。会社員であることで会社の利益にならないことは研究に制約があり我慢しなければだめだと思った。物理化学という分野だけで医療関係に進めるかどうか気になったが,他の企業とのかかわりや同僚の人たちとの交流など人間性も大事で大変かもしれないがサラリーマン研究員になりたいと思った。
- サラリーマン研究員という仕事は,大学と違い,お金を得ることが前提となっていて,研究内容は必ず製品になり社会に役立っていくというのがとても魅力的だった。チームワークがとても重要で,たくさんの人が協力して一つの製品が完成していくというのがとてもいいと思った。講師の方は仕事の話をするときとても楽しそうで充実しているようだった。子供のころの純粋な憧れが最も自分のやりたいことを反映しているかもしれないと思った。進路選択は難しいけれどいろいろな分野に興味を持ってある程度直感を大事にして決めるべきかもしれないと思った。
- 自分が好きなことができしかもそれが利益につながることは理想的だ。人生の分かれ道で悩んだとき人の意見を参考にしながら自分の直感を信じていく道を選んでもいいかと思った。
- 講師の方の話をうかがい夢を持つことの大事さ,仲間をもつことの大事さ,興味関心をもちつづけることの大事さ,そして人に役立つ人間になることの大事さがよくわかった。夢をもつことによって生きる活力になりその結果よいものができるのだと思った。