「サザエさん一家で法律を学ぶ」
― 「職業人に学ぶ」生徒感想から ―
松岡直樹 さん (大阪シティ法律事務所)
弁護士の仕事は,テレビでよく見る刑事裁判の弁護人の他にも,民事裁判や裁判外の交渉,倒産事件,家事事件など様々なものがあります。どんな仕事なのか,弁護士になるにはどうすればよいか等についてお話します。
〔生徒の感想〕
- 裁判の種類や仕事内容が細かく説明され,またサザエさん一家を使った説明もあって,とてもわかりやすかった。弁護士になるには法学部を卒業することが絶対条件だと思っていたが,工学部や医学部出身でもロースクールをでていれば司法試験を受けることができると聞いて驚いた。いままで弁護士の仕事についてあまり知らなかったけれど,今日お話を聞いて,自分が思っていた仕事内容とは違うこともわかってよかった。今日の話を自分の将来を考えるときの参考にしたいと思う。
- 裁判のしくみや刑事事件,民事事件,家事事件などをアニメ「サザエさん」の一家の構成をつかって分かりやすく説明してくださって,とてもためになった。他にも弁護士は裁判だけをこなす仕事だと思っていたけれど,実際は法教育(ロースクール)で法について教えたり,公益活動(法律相談等)など裁判以外にも仕事をしていたり,加害者のかわりに被害者と交渉するなど,さまざまな仕事をこなして凄いと思った。
- 弁護士の仕事は,裁判ばかりしていると思っていたけれど,裁判にならないためのサポートや手続き,アドバイスを法律を通して相談者の最善と考えられる道を提示していく。依頼者の相談はさまざまな種類があり,説得しなければならないようなお願いもされる。法的知識がないために衝突もあるし,苦しい立場になる。勝敗に関係なく依頼者に感謝されるときがうれしくやりがいがあるという言葉は,依頼者の人生を変える力と危険性があり大変だが,地味な努力を積み重ねていくお仕事なんだと思った。
- 話を聞いて本当に弁護士は正義の味方なのだと思いました。仕事量が多く,もうかるしごとではないが,弁護した人が喜んでくれた時に,やりがいを感じ,とてもうれしい気持ちになるとおっしゃった時にそう感じました。
- 今回の講座を聞いて弁護士にいだいた感想はまず,「弁護士は人のため大いに役立つのだ」と思ったことです。弁護してほしいという人に心身ともに付き合っていくというのは素晴らしいことだと思います。
- あまり儲からないのがオドロキでした。テレビで見ている弁護士のようにかっこいいわけは日ごろから勉強しているからなんだと思いました。自分の能力も大事だけれど,やはり弁護士である以上,人と人とのかかわりが必然的に生じるので,柔軟でないといけないと思いました。
- いままではとてもぼんやりしていた弁護士や検事や裁判に対するイメージが,いままでとくらべるとはっきりしたものになりました。本当にその仕事をしている人に話をきけたことはとてもいい経験になったと思います。