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勉強方法シリーズ (3)

[3] 脳の研究から考えられる合理的学習方法とは?(5つのポイントでまとめます)
(1) がむしゃらだけでは、報われない。
①物事を早く、忘れやすくさせる方法とは、新しい記憶を無理に詰め込んでいくやりかた。
つまり、「記憶の干渉」を起こさせると、忘れやすい。短期間に全教科を学習しても、レミニセンス効果がないので応用できない。覚えることの多い教科は、反復復習がよい。
<何かしながらの、「ながら勉強」は、記憶の干渉を起こす。>
<1日にまとめて3回見るよりも、たとえば、1週間おきに3回見るほうが効果的>

②成績は、勉強の量で決まるのではなく、いかに勉強するかということで決まる。記憶を繰り返すと、あたかも記憶力がアップしたかのようになる。これも、脳の面白いしくみ。以前に一生懸命記憶したことが忘れられても、無意識の記憶となって、気づかないうちに新しい情報の暗記を助ける。学習の仕方(その人にとっての覚え方)が長期記憶として残ったのです。
<1つの科目が伸びてくると、他の科目も伸びてくるのはこの現象である>

③短期記憶の保存は、長くて1ヶ月。海馬は脳に入ってきた情報を取捨選択するところ。1ヶ月以内に何度も復習すると、海馬は「たった1ヶ月の間にこんなに何度もやってくる情報は、きっと大切なものだ」と思って、整理し保存する。
   海馬の性質を考えた復習法とは、学習した当日に1回目、翌日に2回目、その1週間後に3回目、その2週間後に4回目、それから1ヶ月後に5回目というように、反復復習する方法である。定期考査は、この4回目か5回目に当たる。復習スケジュールを必要以上に過密(がむしゃら)にしても、記憶の成果は変わらない。
【時間の使い方の最も下手なものが、先ず時間の短さについて苦情を言う】

④復習は、同じ内容の学習を繰り返すことが肝心。同じ科目でも、参考書が変われば、再び一からその参考書を理解しなければならない。
<復習の効果は、あくまで同じ対象に対して現れる。>
<参考書や問題集をあれこれ替えるのは、復習の効果を放棄した自殺行為。>
*参考書選びは、手にとって眺め、気に入ったものを選び、意志を変えずに最後まで何度もやり遂げることが最良の方法。<勉強は頑固なくらいがちょうどいい。>
【決断せよ。そして、いったん決心したことは必ず実行に移せ。】(フランクリン)