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兵庫県立大学 経済学部 

斎藤 清 教授
データで見る東日本大震災2.jpg

 東日本大震災に関するデータが、震災後2ヶ月経過した時点で次第に明らかになってきた。東日本大震災の主要な被災市町村,主として太平洋沿岸の43市町村について人的被害に関するグラフを描いていきます。高齢化と過疎化のデータについても取り扱います。東日本大震災の主要被災三県の産業連関表についても分かりやすく説明し、阪神大震災被災県の兵庫県との比較も行います。1896年の明治三陸津波のデータも入手したので、今回の東日本大震災と比較します。被災企業の震災損失が巨額であることを、東京電力と東北電力についてグラフで示します。グラフで目に見える形で、東日本大震災に関連するデータを提示して実際に今年の大学の授業で行っていることを紹介します。

(生徒感想文)
・「学問に領域はない」「科学は他の人が再現できてこそ科学だ」ということばが印象に残った。斎藤先生は講義をしているときも楽しそうにお話されて、経済学がとても好きなんだなと思った。経済学ではさまざまなグラフを使ったり、計算をしたり、数学が必要だとわかった。(高2男子)

・今回の地震の被害をグラフ化してみることで値が対比でき、どこが被害が大きくて、その地域にはどのような特徴があるのかを人目で見ることができました。いつも使用している棒グラフだけでなく、スカイライン図やバブルグラフなど、いままで見たこともないグラフを使っていて驚きました。“経済学”といっても産業や経営、医療や看護などさまざまな分野のデータを集めてグラフ化しているので、いろいろな知識が必要になってくるなと思いました。
会計に少し興味があるので、これからも新聞やニュースなどを見て、経済についての知識を増やしていきたいです。(高3女子)

・被害の状況などをきちんとした数値で示し、表示しやすいスカイライン図、3次元図などであらわすのが良いとわかった。経済学的な視点からいろいろな被害や、兵庫との比較などをされて面白かった。数値などを見極めて研究すべきだと思った。(高3男子)

・スカイライン図を作れるソフトを自分で作れるのがすごいと思います。スカイライン図は便利でわかりやすいので、もっと普及してほしいです。比率だけの棒グラフと規模が加わるスカイライン図では被害のわかり方がこんなに違うものなんだと驚きました。(高3女子)

・斎藤先生の作成したスカイライン図のグラフは、棒グラフに比べてとても見やすかったです。
今回の震災は高齢化と過疎化の進んでいる地域で被害が大きかったことが、よくわかりました。グラフは見方を少し変えるだけで、いろいろなことがわかることを知りました。(高1女子)

・スカイライン図は見たこともないグラフで、こんな見方があったんだと驚きでした。地図状グラフは難しくて、どんなふうにグラフをつくったか分からなかったけれど、東日本大震災の被害の大きさがよく分かりました。三次元から見ると震源から見て、高い緯度(北)にある地域のほうが被害が大きいことも分かり、被災地は過疎化と高齢化が同時進行していて、さらに医師不足が深刻化しているという共通点がありました。被害は水域だけなどではなく、産業にも影響しているなど、さまざまなことをグラフで理解することができました。高3女子)

・最初は東日本大震災のデータを中心に、老年人口と浸水域の地区の比較などでとても楽しかったです。それから経済学で当期利益や売上高の話をしていただいて、とても勉強になりました。(高1女子)
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